偏差値80の大学生のブログ

東工大の院生です。浪人時代に模試で偏差値80を取得しました。基本的には浪人時代のことについて書いています。

偏差値80をとるまで(後編)

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         3 浪人時代編

         3.1 浪人決定

もともと国公立にしか 行く気がなかった私は、すぐ浪人を決めました。入学できる大学はありませんでしたが…

浪人してまず思ったのは、「次は、絶対に受かるところに行こう」です。旧帝大にこだわりがあり、現役時代の模試でもそこそこの判定が出ていた東北大学を第一志望とすることにしました。

浪人決定してからは自分に理系科目の勉強が足りていないことはわかっていたので、今まで勉強してきた国語や倫理政経からは手を引くことにしました。

また授業が大嫌いだった私は自分だけで勉強することを選びました。いわゆる宅浪です。勉強記録もつけ勉強計画も立て時間割表も作り、万全にしました。後期試験の結果が出てからすぐに勉強を始めましたが、このころはまだ、自分の基礎の甘さに気づいていませんでした。

         3.2 ほぼ宅浪生活開始

4月に入って現役時代通っていた予備校のスタッフから突然連絡が来ました。浪人することは伝えてあったのですが、宅浪することは伝えていなかったからです。自分で勉強したいから宅浪するということを伝えると、予備校のスタッフが、ある提案をしてきました。

「1科目だけ映像授業をとったらどうか。そうすれば自習室も毎日使えるよ」

これはいい!すでに宅浪で勉強する予定を立てていましたが、これを変更して、毎日予備校で自習することにしました。予備校に通うと年間100万もかかり、それプラス夏期や冬季の講習の費用がかかり、金銭面での心配もあったので宅浪を選びました。ただ懸念事項もありました。それは、外に出ず引きこもりになり病んでしまわないか、ということです。今までは、学校にいけば友達もいるし、息抜きもできましたが、急に環境が変わって心配なところではありました。

映像授業のみであれば費用も年間10万程度で、リーズナブルでした。当時はそれでも高いと思っていましたが。予備校には高校時代の友人もいて時々しゃべったりして気晴らしもできました。

 

予備校に通ってはいましたが、週一回の映像授業も適当に聞き流し、とにかく、自分の計画通りに勉強を進めていました。5月まではとにかく勉強するリズムを整えることを意識しました。なにせ、すべて自分で勉強するので、自分をコントロールできるのは自分しかいません。

しかしながら、高校時代から勉強すること自体はそこまで苦ではなかったので、なんとかなりました。メリハリは大事だと思ったので、朝9時から夜7時までは予備校で自習し、家に帰ったら完全に自由時間にしました。朝6時起床夜は10:30就寝という規則正しい生活を送っていました。

         3.3 基礎の大切さ

4月中旬までは数学ならプラチカⅢ、物理なら名門の森、化学なら新演習など比較的難しい問題集に手を出していました。やはり、理系科目の勉強が足りないことがわかっているとはいえ、多少なりともプライドがあったのでしょう、自分ならこのくらいできるということで難しめの問題集を進めていました。ですが、やはり壁にぶつかるのです。

「難しい」

自分の学力ではまだこの問題集は早い。解ける問題もあるけど解けない問題は全く解けない。やはり、基礎の抜けや漏れがあるのです。ここで、私はこう思うのです。

 

「もっと基礎的な問題集が必要なのではないか」

 

もともと数学では1対1対応の演習、物理では物理のエッセンスを進めていましたが、一回プラチカⅢや名門の森を中止し、こちらの問題集を集中的に進めることにしました。化学に関しても新演習を一回中止して高校時代に使っていたセミナー化学を本棚から引っ張り出してきて、とにかく基礎を固めることにしました。

たぶん、これらの行動が受験の成功につながったのだと思います。

         3.4 浪人時代はじめての模試

5月までに、数学の苦手な分野であった、整数や確率も細野の数学である程度理解したつもりでした。

6月に浪人時代で初めて模試を受けました。受けた模試は駿台全国模試で、レベルが高めです。数学物理は撃沈しました。やっぱ駿台模試は難しいと。化学は暗記分野などで、解けた問題が多くありました。物理の偏差値は60となっていますが、これは浪人生だからこそ高く出たのかなと思います。

しかしながら、私は模試を受けたその日に手ごたえを感じていました。理系は基礎が固まりつつあり、もう少しやったら、あとは問題演習をたくさん行えばいいのだと考えました。

また、浪人生効果とはいえ東北大学工学部情報知能システム学科を第一志望としている人の中で1位をとることができたのです。これは自信になりました。この模試の結果を受けて、志望校を東工大に変更を検討し始めました。

         3.5 まだまだ基礎固め

7月までは苦手分野の基礎固めを中心に勉強しました。また7月になってくると、計画などは無視して自分のやりたいように問題演習をしていました。問題演習といっても、もちろん自分が必要だと思った基礎固めを中心におこないました。

         3.6 モチベーション低下

8月は全統マーク模試、東北大オープン、全統記述模試と盛沢山でした。受けた感触としは、やってきたことは発揮できたかなあと思っていましたが、予想以上の出来に模試が返ってきたときはびっくりしていました。東北大オープンでも冊子掲載され、全統記述模試でも、東工大2類を第一志望にしている人の中で2位になることができました。

8~9月は結構好成績をとっていたのでだんだん勉強のモチベーションは下がっていました。さすがにまずいと思った私は、勉強方法に工夫をすることにしました。やりこむことが好きだった私は、9月中は勉強時間の8割を数学に注ぐことにしました。

主に使った問題集は、やさしい理系数学、理系数学 入試の核心 標準編、数学III標準問題精講です。これらの問題集は、入試の合否を分ける標準問題がたくさん掲載されています。どれもワンランク上の問題集はありましたが、それは買わず、とにかく標準問題に絞りました。解法パターンをできるだけ多く仕入れることが大事だと思いましたし、複数の問題集を解くことにより、大事な問題をより多く解くことができました。同じような問題が3つ問題集のすべてに載っているとすれば、その問題はとても重要であることがわかります。

問題集は1冊を何回もやったほうがいいという通説は合っていると思います。実際私も物理のエッセンスに関しては4~5周しましたし。しかし、このように複数の問題集を使う方法も有用であることがわかりました。注意点として、この勉強法は時間があり、かつ基礎が固まっている人でないと効果を発揮しないということです。なによりいろんな問題集を使うのは楽しいですからね。間違ってもどれもたくさんの問題集を使ってどれも中途半端になってしまう過ちは犯さないでくださいね。それなら、1冊をやりこんだほうがいいですから。

10月の2週間程度は勉強時間のほぼ全てを物理に充てました。1日中名門の森を解きます。終わりです。2週間で名門の森をすべて解きました。もちろんわからないところは理解しようとしますし、解き直しもします。物理の場合は一つ一つの問題の理解がとても重要になって来ると思ったので、複数の問題集を使う必要性は感じませんでした。

他にもモチベーション維持のために模試を受けまくりました、10月以降はほぼ毎週記述模試や大学別模試などを受けました。 

         3.7 偏差値80

人生で初めての経験だったのでびっくりしました。東工大入試オープン模試の結果です。

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受験者の多くは数学が得意であろう東工大の模試で、しかも数学でこのような好成績をとれるとは思ってもいませんでした。たしかに東工大の模試って、医学部の人もいないし上位の東大受験者もあまりいなくて、偏差値は出やすいのかもしれません。自分が解けるものがたまたまたくさん出題されただけなのかもしれません。それでも嬉しいものは嬉しかったです。あとこれだけは言っておきたいです。

 

「難しい問題集は使っていない。とにかく標準問題集をこなしていっただけだ」

 

(他の模試で、いつも数学がいいわけではないのであんまり大きい口はたたけませんが)

模試シーズンも終わり、模試の結果も帰ってきて完全にモチベーションがなくなりました。それでも、毎日2~3時間くらいは勉強することにしました。予備校には赤本がたくさん置いてあったので、受験校だけでなく、旧帝大などの過去問を解いたりしました。最後のほうは勉強の勘を失わない程度に勉強していました。また、東工大に入った後のことを考えてTOEICの勉強をしたりと自由に過ごしていました。

 

         3.8 2回目の大学受験

自信はありました。センターも英語数学理科は9割程度で私大(早稲田、慶応、理科大)もすべて合格し、万全な体制で東工大入試に挑みました。浪人を始めるときに思っていた、「次は、絶対に受かるところに行こう」という気持ちで試験場へ向かうこともできました。どんなにケアレスミスしても受かる。ケアレスミス込みで合格を考えていました。

結果は…もちろん合格

 

喜びというよりも、安心のほうが大きかったです。自分のやってきたことの正しさが証明され、ただただ安堵しました。こうして、私の浪人時代は終わりを迎えました。1年間自分で考えて自分で勉強してきました。とても大変でしたが、いい経験になりました。また、もし予備校のスタッフがあのとき私に連絡してくださらなかったら、もしかしたら今頃病んでニートにでもなってたかもしれません。予備校でも休憩中などに友人としゃべることで息抜きもできましたし、友人たちにも感謝です。

 

         4 最後に

これを読んでいる高校生の皆さんは、現役で志望大学に行くことを目指しているでしょう。私にとってみれば浪人もいい経験ではありましたが、普通に考えれば現役で行きたいですよね(笑)。第一志望に合格するために私から言えることとしては以下3つになります。

 

①受験科目に合わせて自分が何に重点を置かなければいけないのかを考えましょう!

②わからなくなったり苦手になった科目は、前に戻って基礎から勉強しましょう!

③難問を多く解くよりも、標準問題をたくさん解こう!

 

中高生の皆さん、受験生の皆さん、頑張ってください!応援しています!