名問の森物理
かなりの良問題集です。ただし、レベルは高いので物理のエッセンスなどの基礎問題集で力をつけてからでないと太刀打ちできないと思います。現役時代でも少しはかじっていたのですが難しくて挫折した記憶はあります。しかし、浪人時代の4月~7月にかけて物理のエッセンスをやりこみまくったおかげで、名問の森に掲載されている問題も理解することができました。また、名門の森を解き始めたころ、ちょうど6月に受験した駿台全国模試が返却されて、偏差値も現役のころより上がっていたので、物理のエッセンスでも、十分模試に対応することがわかりました。物理のエッセンスによって鍛えられた基礎力をより強固な応用力にするために、名問の森は必要不可欠な問題集であったと思います。
問題ごとに4段階のレベルが問題文の下に表示されており、合格するために必ず正解しなければならない問題が一目でわかります。著者も「入試の合否は標準問題で決まる」とおっしゃっており、私もその通りだと思います。とりあえず難しい問題は飛ばして、解かなければならない問題だけ解くという使い方もできると思います。
解説もとても丁寧に書かれています。ただ、物理のエッセンスではほとんど触れられてこなかった、微分と積分について少し解説されている部分もあります。物理の微分積分に慣れていない人にとっては少し難しいかもしれません。しかし難関大学の入試を解くうえで、微分積分の概念は必要だと思いますので、いい機会ですので学んでみてください。(私は駿台予備校の物理の授業で初めて微分積分のことを知り衝撃を受けました。)